一皿ができるまでのこだわり

仕入れ・仕込み・判断・技術。そのすべてが、味を決めます。 提供された瞬間に完成する一皿のために、見えない工程を積み重ねています。

この哲学は、出張シェフ・高級ケータリングのすべてのサービスに反映されています。

料理は、盛り付けの前にほぼ決まっています。

同じ食材、同じ名前の料理でも、状態が違えば結果は変わる。

だから私は、レシピよりも「仕入れ」、「仕込み」と「判断」を重視します。

一皿が成立するまでの裏側を、必要な言葉だけでお伝えします。

減圧という技術で、食感と香りを仕込む

減圧調理は、口の中で新体験を楽しんでいただける装置です。

食材の細胞の隙間に水分と香りを均一に行き渡らせ、食べた瞬間に最も美味しい状態を確実につくるための工程です。

表面だけに味をつけるのではなく、内部から状態を整えることで、時間が経っても食感と瑞々しさが崩れません。

ケータリングという条件下でも、提供された瞬間に完成する一皿を成立させるための技術です。

素材は、同じ名前でも一つとして同じではない

和牛は同じ部位名でも、個体・性別・部位の位置によって性質が大きく異なります。

そのため毎回状態を確認し、火入れ、仕込み、休ませ方を判断します。

レシピをなぞるのではなく、その肉に無理をさせない仕立て方を選ぶことが最優先です。

素材を良く見せるのではなく、壊さない。

その判断の積み重ねが、一皿の安定した美味しさを支えています。

技術は主役ではありません。 主役は、食べた瞬間の記憶です。

フォワグラのモニュメント

王道を崩さず、日本の感性で再構築する。

フォワグラとフルーツの甘味と酸味は、フランス料理における王道の組み合わせです。

ただ、日本で提供する以上、そこに日本人ならではの感覚を重ねたいと考えてきました。

フォワグラは三大珍味でありながら、「脂っこい」「重い」と敬遠されがちな食材でもあります。それは素材の問題ではなく、食べ方や設計の問題。

この一皿は「フォワグラが苦手な方でも、これなら食べられる」ことを目標に生まれました。外側に南高梅のジャム、中にフォワグラのクリーム、黒糖のクッキー、ラベンダーのレアチーズケーキを重ね、フランスのエスプリを壊さず、日本の感性で再構築しています。

あえて儚く不安定な造形にすることで、味覚だけでなく提供の瞬間まで含めた体験として完成するスペシャリティです。

悪魔のフィナンシェ®️

伝統菓子を、あるべき姿へ。

日本では、フィナンシェはありふれた焼き菓子として扱われがちです。

私自身も、かつてはパサついた印象から積極的に食べたい菓子ではありませんでした。

しかし、100年以上続いてきた伝統菓子が本来美味しくないはずがない。その原点に立ち返り、2016年から本気で向き合ってきました。

バター、小麦粉、アーモンドパウダー、砂糖、塩を産地違いで試し、配合は0.1g単位で調整。

目指したのは、表面は香ばしく、噛めばバターが溢れ、焦がしバターの香りが脳まで満たされる食感です。

「止まらなくなる」と評された体験から、この名が生まれました。

重要な日ほど、料理は任せられるシェフに。

ご要望とシーンに合わせて、メニューと提供設計を組み立てます。 まずは用途と人数だけでもお聞かせください。

※食材や構成は季節・仕入れ状況により変更する場合があります。

※企業・個人いずれも対応可能です。